函館での主な交通手段は市電かバスになるんですが、それらが乗り放題になる乗車券があります。
具体的には以下のものがあります。
・函館バス:1日、24時間
・市電と函館バス共通:1日、2日
「市電のみ」、「函館バスのみ」、「市電+函館バス」があります。
また、「1日(2日も同様)」と、「24時間」は以下のような違いです。
・24時間:利用開始から24時間有効 (例えば6日12時~7日12時まで)
以前は紙媒体での乗車券もあったんですが、今は紙でも購入できるのは「市電の1日乗車券」だけです。
他のは、全て「電子チケット」になりました。(電子チケットの購入方法などはあとで詳しく紹介します)
ただ、函館に初めて来る場合、「そもそも市電とバスのどちらを利用したほうがいいのかよく分からない」という人も多いと思います。
なので、市電とバスそれぞれのメリットとデメリットや、どちらを利用したほうがいいのか紹介します。
また、乗り放題乗車券の「バス」利用について、注意点があるので最初にお伝えしますね!
乗り放題乗車券のバス利用についての注意点
1日乗車券や24時間乗車券でバスを利用する際に、注意点が2つあります。
・乗車券を利用できるエリアが決められている
それぞれ詳しく紹介します。
利用できるバスとできないバスがある
1日乗車券のバス利用で注意しておきたいのは、利用できるバスとできないバスがあるという点です。
函館市内を走っているバスは、運営している会社の違いで大きく2つに分かれます。
・函館帝産バス
ここで紹介している乗車券は「函館バス」で使える乗車券であり、「函館帝産バス」では使えません。
函館市内を走っている、どのバスでも使えるわけではないという点に注意して下さい。
とはいっても、路線バスなど函館市内のバスのほとんどは「函館バス」です。
駅と空港間などのシャトルバスを運行しているのが「函館帝産バス」になります。
ちなみに函館帝産バスは以下のシャトルバスを運行しています。
・フェリーターミナル⇔JR函館駅・市内
・新函館北斗駅⇔函館空港・市内
・五稜郭公園⇔函館空港・市内
上記のシャトルバス利用を考えている場合は、1日乗車券は使えないので注意して下さい。
乗車券を利用できるエリアが決められている
乗車券には利用できるエリアがあります。(基本的に函館市内)
ただ、紹介しておいて言うのもなんですが、こちらはあまり気にする必要はありません。
函館市内の観光で行くようなところは全て網羅されています。
ただ、例えば「新函館北斗駅」までバスで行きたいというような場合、北斗市は隣の市になるので1日乗車券などは使えません。
一応、利用範囲がPDFで用意されているので、リンクの載せておきます。
市電・バスそれぞれのメリットとデメリット
函館のメジャーな観光スポットに行く場合、市電でもバスでもほぼOKです。
ただ、それぞれにメリットやデメリットがあるので見ていきますね!
市電のメリット
・頻繁に電車が来る (約6~8分間隔)
市電のデメリット
・バスより到着が遅い
バスのメリット
・市電に比べて早く着く
バスのデメリット
・冬は遅れることが多い
市電とバスどちらを利用したほうがいい?
もちろん、どこに行くかによっても変わってきます。
ただ、初めて函館観光に来る方であれば、路線もシンプルで本数も多い、市電のほうが利用しやすいとは思います。
一つの考え方として、「市電向き」と「バス向き」で分けてみたので、参考になればと思います。
市電のほうが向いている場合
・そんなにタイトなスケジュールではない
・冬(雪道やアイスバーン)の観光
まず、函館の市電はとても分かりやすいです。
上の図のように、函館山のふもとに近い元町エリアに向かう電車(「函館どつく前ゆき」か「谷地頭ゆき」※)か、逆に空港のほうに近い湯の川温泉エリアに向かう電車(「湯の川ゆき」)の2方向です。
※元町エリアは二股に分かれていて、地図の上のほうにいくのが「函館どつく前ゆき」、下のほうにいくのが「谷地頭ゆき」です。
また、6~8分くらいの間隔で電車が来るので、タイムロスが少ないです。
バスだと本数が少ないことも多いので、時間が合わず待っているのであれば、市電で行ったほうが早いということもあります。
後は冬なんですが、雪が積もったり路面が凍ったりすると、バスは遅れてくることが多いです。
周りの車もスピードを落として走りますし、混みあうこともあるのでこれは仕方のないことです。
その点、市電は多少遅れるとしてもバス程ではないですし、市電のほうがスイスイと目的地まで行ってしまうこともあります。
ただ、市電の場合、目的地まで多少歩かなければならないこともあります。
例えば、市電で五稜郭公園に行く場合は、電車を降りてから10~15分くらい歩きます。
また、市電でロープウェイ山麓駅に行く場合も、電車を降りてから徒歩10分くらい掛かります。(しかもけっこうな坂をのぼる)
なので、歩くのに自信がないような場合は、バスを利用したほうがいいでしょう。
バスのほうが向いている場合
・けっこうキツキツでスケジュールを組んでいる
バスは五稜郭タワーにも近いバス停に停まりますし、函館山山頂へもバスで行けます。
また、ロープウェイに乗る場合も、バスだとロープウェイ山麓駅のすぐ側まで行くことができます。
基本的に市電より早く、目的地のすぐ側まで行けるのがバスのメリットです。
なので、歩くのに自信がないとか、高齢の方が一緒のような場合は、バスのほうがいいと思います。
ただ、バスは基本的に本数が少ないことが多いので、ある程度の行動計画を立てておいた方がいいです。
また、冬は遅れてくる可能性が高いので、その辺も考慮に入れて少し余裕を持って考えておいた方がいいですよ!
1日乗車券を購入したほうがいいの?
じゃあ、どういう場合に1日乗車券を買ったほうがいいのか。
これは、予定が分かればある程度お答えできるんですが、みなさんそれぞれ違いますのでお答えすることが非常に難しいです。
ただ、まず以下のことが言えます。
例えば、函館駅から五稜郭に市電で行って帰ってくる場合。
片道230円で往復460円です。そうすると、あと1回乗れば元がとれます。
函館で市電を中心に利用しようと考えているのであれば、けっこう元が取りやすいと思います。
バスの場合でも、函館市内の観光スポットをいくつか回る計画であれば、利用して損はないと思います。
ただ、特におすすめなのは、函館山の山頂へバスで行こうと考えている場合です。
函館山登山バスは片道500円なので、往復1,000円です。
あと1回乗れば元が取れます。
ある程度1日でいくつかの箇所を巡ろうという場合は、1日乗車券で損することはあまりないかなという感じです。
ただ、24時間乗車券だと料金も高くなるので、なんとも言えません。
24時間乗車券の場合は、行動計画を立てた上で、どちらがお得か考えたほうがいいでしょう。
また、市電1日乗車券や市電・バス共通券は、沿線の協力店で提示すると飲食や入場料の割引を受けられます。
※協力店に関しては市電専用1日乗車券のところで紹介します
協力店に行ってみたい場所があるなら、市電などの乗車回数と協力店での割引のトータルでどれくらい得かを考えてみましょう。
函館で利用できる乗り放題乗車券の種類
函館で販売されている乗り放題の乗車券はいくつか種類があるので、1つずつ見ていきますね!
市電専用1日乗車券 (紙・電子チケット両方あり)
市電が1日乗り放題になる乗車券です。
スクラッチになっていて、利用する年月日をコインなどで削って使います。
降りるときに運転士に見せればOKです。
市電の沿線には1日乗車券を提示すると割引を受けられる見学施設、レストラン、土産物店などもあります。
詳しくは以下のページ内にある「乗車券提示サービス店リスト」をクリックしてご覧下さい。
価格
市電の通常運賃は210~260円なので3回以上乗る場合はお得です。
売り場
車内、観光案内所、ホテルのフロント、コンビニエンスストアなどで販売しています。
ただ、観光の場合、最初に買っておくのがいいと思うので、函館駅観光案内所や駅前にある函館駅前バス案内所、函館空港で買うのがいいでしょう。
取扱場所に関しては以下のページをご覧下さい。市電1日券の欄が「〇」になっていれば扱っています。
また、紙媒体ではなく、スマホの画面を見せて使う「スマホ乗車券」もあります。
スマホで購入したい方は記事中の「スマホ乗車券の購入方法」をご覧下さい。
市電24時間乗車券 (電子チケットのみ)
紙の市電1日乗車券は利用すると決めたその日だけしか使えませんが、24時間乗車券は利用開始ボタンを押したときから24時間使えます。
まさにオンラインならではの乗車券です。
通常の1日乗車券に比べて値段は少し高くなりますが、何時に函館に着いてもそこから24時間使えるので、余すことなく利用することができます。
仮に昼頃函館に到着したとしても、翌日の午前中も使えるというのは便利です。
使うときは、降りるときに運転士の方にスマホの画面を見せればOKです。
価格
購入方法
「DohNa!!」というサイトにて販売しています。
購入方法については、記事中の「スマホ乗車券の購入方法」で詳しく紹介します。
函館バス1日乗車券 (カンパス、電子チケットのみ)
函館山登山バスをはじめ、元町・ベイエリア周遊号、五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバスなど、函館バスの函館市内の指定範囲内の路線が1日乗り放題の乗車券です。
ただ、函館には函館バスの他に函館帝産バスがあるんですが、帝産バスのほうでは1日乗車券は使えません。
帝産バスは、函館空港とベイエリア(函館駅を経由)を結ぶバスや、函館空港と五稜郭公園方面を結ぶバスなどがあります。
バス停には函館帝産バスと書いていますので、そこは注意して下さい。
価格
バスの通常運賃は初乗り250円なので、5回以上乗る場合はお得です。
ただ、函館山山頂に行く函館山登山バスは片道500円なので、それを利用すれば、あと1回バスに乗れば元が取れます。
購入方法
「DohNa!!」というサイトにて販売しています。
購入方法については、記事中の「スマホ乗車券の購入方法」で詳しく紹介します。
カンパス24時間乗車券(電子チケットのみ)
函館バスの函館市内の指定範囲内の路線が、利用開始ボタンを押したときから24時間乗り放題になります。
降りるときに運転士にスマホの画面を見せればOKです。
価格
購入方法
「DohNa!!」というサイトにて販売しています。
購入方法については、記事中の「スマホ乗車券の購入方法」で詳しく紹介します。
市電・函館バス共通1日・2日乗車券 (電子チケットのみ)
函館市の中心部をワイドに旅するのに便利な、函館市電と指定区間内の函館バスが乗り放題になる乗車券です。
市電とバスの併用を考えている場合はこちらがいいと思います。
こちらも市電専用1日乗車券と同様に、提示すると割引を受けられる協力店があります。
価格
2日乗車券:大人2,400円、小児1200円
購入方法
「DohNa!!」というサイトにて販売しています。
購入方法については、記事中の「スマホ乗車券の購入方法」で詳しく紹介します。
スマホ乗車券の購入方法
スマホ乗車券は「DohNa!!」というサイトで販売しています。
サイトを利用する際の注意点や、購入方法、乗車券の利用の仕方ついて詳しく紹介しますね!
「DohNa!!」サイト利用の注意点
支払い方法がクレジットカード(VISA・Master・JCB・American Express・Diners Club)にしか対応していません。
これは、仕方がないので、今後もっといろんな支払い方法に対応してくれればいいなと思います。
次に使い方の動画も紹介しますが、動画ではなくホームページ上で確認したい場合は、以下のリンクをご覧下さい。
「DohNa!!」サイトの利用方法
会員登録
「DohNa!!」を利用するにはまず会員登録する必要があります。
最初に、メールアドレスとパスワードを設定すると、メールアドレスに確認コードが届きます。
それを使ってログインし、名前などの個人情報を入力します。
会員登録のやり方について動画が用意されているので、そちらを見ていただければ分かりやすいと思います。
購入方法
乗車券を購入するときは、「周遊券を購入する」を選び、希望するチケットの「ご購入はこちら」をタップします。
後は、購入する人数を選んで、カード情報を入力すればOKです。
こちらも動画があるのでご覧ください。
利用方法
画面の1番下に「チケット」のメニューがあるのでタップします。
購入したチケットの一覧が表示されるので、利用したいチケットの「チケットを表示」をタップ。
表示されたチケットの「利用開始」をタップすればOKです。
降りるときに運転士に画面を見せて下さい。
まとめ
函館を観光する際の主な交通手段は市電かバスになります。
どちらでもメジャーな観光スポットには行けますが、本数も多く分かりやすいことから個人的なおすすめは市電です。
ただ、市電は目的地まで少し歩かなければいけないところもあるので、高齢の方が一緒のような場合はバスのほうがラクです。
また、市電もバスも乗り放題になる1日乗車券などがあるので、お得に函館観光を楽しんで下さいね!
コメント